【遊戯王OCG】人手不足の汎用レベル7シンクロの新人《月朧龍ヴァグナワ》
2023年10月28日発売の『PHANTOM NIGHTMARE』に汎用レベル7シンクロ《月朧龍ヴァグナワ》が収録されました。汎用というのはたいてい素材に種族属性やカード名の縛りがないモンスターをざっくりそう呼んでるくらいの意味ですね。
意外とレベル7汎用シンクロは昔から層が薄い印象があり、現在でもシンクロ黎明期の《ブラック・ローズ・ドラゴン》や《エンシェント・フェアリー・ドラゴン》などが一定の評価を受けていることからもそれがうかがえます。多少の制圧効果を持った《クリアウィング・シンクロ・ドラゴン》や《F.A.ライトニングマスター》などもいますがあまり遭遇しませんね。
そんな中、12期も第3弾ともなればさぞ強力な汎用シンクロがと期待して《月朧龍ヴァグナワ》を見てみるとそれはそれはなんとまぁ朧なる性能でしょうか。
その効果はシンクロ召喚時に素材の非チューナーのレベル×300の攻撃力アップ、その後素材のチューナーのレベル×300のバーンダメージのみとなっており大変慎ましいものです。攻撃力上昇に至ってはこのカードが元々1500しか攻撃力がないので、最高で3300止まりと頼りない印象です。
必然的にバーンダメージ狙いになりますが、同レベル帯に《ダーク・ダイブ・ボンバー》というライバルがいる始末です。ただあちらはメインフェイズ1限定でリリースを伴い、ダメージ倍率もレベル×200のため使用感は異なります。とはいえ変動したレベルを参照できダメージの上限が無いDDBに対して上限ありのヴァグナワはどうしても見劣りします。
効果が微妙なら種族や属性で活路を見出すしかありません。しかしすでに闇属性ドラゴン族レベル7シンクロは《妖精竜エンシェント》が存在しており、フィールド魔法が絡みますがあちらはアドバンテージを得る効果を持っています。さらに悪い知らせがあり、海外先行カード《kuibelt the Blade Dragon》が闇属性ドラゴン族レベル7の素材縛りなしシンクロモンスターです。
《kuibelt the Blade Dragon》はシンクロ召喚時にフィールドのカードをノーコストで破壊でき、自身が破壊されるとモンスター1体を相手ターン終了時まで攻撃不可にする効果も持っています。登場早々ヴァグワナの寿命も1年を切りましたね。
散々な仕上がりのヴァグナワですがイラストはそこそこ良いと思います。月を喰らおうとでもいうのかダイナミックで印象的な構図で、薄目で見るとお月見団子でも食べてるみたいでかわいいですね。たまにレギュラーパックで収録される年中行事系カードの1枚というポジションなのでしょう。
今年の十五夜は9月29日ですので一月遅れでお団子にありつけたヴァグナワちゃんですが、お月見には十三夜なるものもあるようで今年はヴァグナワ登場の1日前、10月27日となっております。十五夜と十三夜の月を片方だけしか見ないと縁起が悪いとされているらしいので、十三夜の月を見逃した決闘者諸君はヴァグナワちゃんのイラストでお月見して縁起を補充しましょう。